HOME >大学関係者の皆さまへ(履修履歴活用について)




 現状の日本では、多くの企業が採用選考において、学生の学業における活動について質問する機会を
 設けておりません。そのため、大学卒業後就職を考えている多くの学生は、「単位取得が楽な授業」
 を優先し、「面接で話せる具体的なエピソードを作りやすい課外活動」に重点をおくことが大切であ
 ると捉えています。
 その結果、それが企業の本意ではないにもかかわらず、学生の学業への意欲向上は阻害され、大学や
 教員が良いカリキュラムを作っても学生がその授業を敬遠する、という望ましくない状況に陥りがち
 です。

 そうした大学教育と就職活動における「負のスパイラル」が、結果的に、大学生が学業に力を入れて
 も報われない社会を創り出し、就職活動および大学教育の諸問題を発生させ続けています。
                       大学教育と就職活動における「負のスパイラル」とは? ⇒ こちら

 NPO法人DSSは、この「負のスパイラル」を解消するため、大学成績に対する信頼度の向上大学生
 が学業に力を入れることが報われる社会の実現
を目指して活動しています。


 「履修履歴活用面接」とは、成績証明書等の履修履歴を学生から取得し、それを活用した質問をする
 面接のことを指します。
 企業が学生の学業における行動に関心を持ち、「履修履歴活用面接」をすることによって、これまで
 就職活動とは無関係と考えられてきた学業が、就職活動においても重要なものとして学生に認識され
 るようになります。それによって、出席している授業は真剣に受けたり、一定の予習・復習をする等
 学業にも力を入れる学生が増加します。
                企業の「履修履歴活用面接」で「負のスパイラル」が解消する理由について ⇒ こちら


 1.企業としての社会貢献
 多くの日本企業は、これまでの採用面接で学業について積極的に質問をしてきませんでした。
 今、このような企業の姿勢が、結果として、大学生の学業への意欲を阻害する大きな要因になってい
 るという認識が広まってきています。「履修履歴活用面接」を取り入れる企業の多くは、この社会課
 題解決のために、大学教育との共生、日本社会との共生を考えてこれを行っています。

  2.長期的に活躍する人材を求めて
 「履修履歴活用面接」は、学業の成績を確認することを目的としたものではありません。
 学業に関する質問を通し、その学生が

  ・どのようなことに興味をもっているのか
  ・どのような基準で行動してきたのか
  ・どのような物事の理解の仕方をするのか


 などの学生の考え方や内面を知ることを目的としています。
 入社後の長期にわたる成長・幅広い分野での活躍を期待するからこそ、
 「学業」と「学業外」の双方の活動について知り、より多面的に学生を理解するために、
 企業は「履修履歴活用面接」を行っています。




 NPO法人DSSでは、2016年卒採用において採用選考時に履修履歴を積極的に活用する予定の企業を調査・
 募集し、大学関係者の皆さまへ調査結果を告知するという活動を行っています。

 履修履歴活用企業とは、2016年卒採用の選考において
  ・早期(二次選考以前程度)に履修履歴を基本的に応募者全員から取得する
  ・採用面接において、履修履歴を活用して質問をする
 以上2点に該当する企業を指します。

 ※調査結果の報告をご希望の方はこちらからご連絡ください。



 2016年卒採用活動より「どの企業が履修履歴活用を行っているのか」が学生に分かりやすくなるよう、
 「履修履歴活用面接マーク」というものが考案されました。
 このマークを掲げている企業は、採用における履修履歴活用面接を実施している企業です。
 マークとともに掲載されている説明文には、「履修履歴活用面接」について学生が不安や誤解を抱かぬ
 よう、企業が「履修履歴活用面接」を行う意図が明確に示されています。
「履修履歴活用面接マーク」についてはこちら